705字

『プーさんの鼻』を読み終わった。歌集はもう家にない。スマートフォンだと改行してしまうから引用しなかったけれど、やっぱりしておこう。

『2キロ入りのあきたこまちをカゴに入れこれがお前の重さかと思う』

『とりかえしつかないことの第一歩 名付ければその名になるおまえ』

『ひざの上に子を眠らせて短篇を一つ読み切る今日のしあわせ』

『プーさんの鼻』より


『笑うとき小さく宿る目の下の皺が好きだよ、笑わせたいよ』 

『裸の空』より


『香を焚きあなたを待てど我が部屋は図書館みたいと言われてしまう』

『白い帽子』より


『なんにでもミネラルウォーター使うことまた非難されてまた反論す』

『これが最後の晩餐なのに長ネギが嫌いだなんて知らなかったよ』

『鍋』より


『軽々と肩車されてはしゃぐ子よそれが男の人の背だよ』

『おまえにはじいちゃんがいる背を曲げて肩車してくれるその人』

『夏の子ども』より


『スーパーに特売の水並びおり子は買うものとして水を見る』

『つゆ草の青』より


『右腕のつけ根あたりに子の頭のせるにちょうどよきくぼみあり』

『もじょもじょぷつり』より

 全部引用してしまいそうになったので止める『弟の結婚』と『木馬の時間』は平静では読めなかった。さぁっと鳥肌がたってカフェオレボウルを飲みながらも泣いてしまいそうで、煙草を深く吸って紛らわせた。
 短歌すげえ!!!と思いながら読み終わった。別の作品を読むか別の作者のを読むか、エッセイも読んでみたい。今まで読めなかったものが読める気配が満ち満ちていてわくわくする。ヒッチハイク中におすすめされた立原正秋を読んでみたい。