勉強してこなかったツケが今になって重くのしかかってきている。けれど、試験をクリアすることやレポートを書くために必要なことであり、個人的な興味関心は少しもなく、身が入らない。
本当に自分の記憶力の悪さに愕然とする。好きで何度も読み返した小説ですら、読み返すたびにこんなシーンあったっけ?となってしまう。その本を読んでいた環境やその前後の生活や読んでいて頭に浮かんだ映像なんかを記憶していて、文字群、情報としては何も頭に入っていない。
花や建築を見て、その名前や設計者や歴史を調べたとしても、その花の香りや手触り「生き物みたいな建物だな。あの部分のあの色、めちゃいいな」みたいなことしか覚えていられない。単純に反復が足りないというのも大いにある。色んなことを覚えたい反面、そういった行為自体への熱が足りない。歴史を知ると、次そのものと触れ合ったときに、以前とは違った感触や気配を味わえるのだと思うし、実際にそういう経験もある。典拠主義的な文学作品を読んで「ははあ、なるほどなあ」と既にある知識をベースに、通常とは違った楽しみ方をできることも知っている。
それなのに、やっぱりいまいち覚える行為に熱中することができない。というか、だいたい覚えているんだけど、引き出してこれなくて、覚えていないのと同じ。夢を見ていたけれど内容を思い出せないみたいに、覚えているんだけど引っ張りあげられない。
でもよくよく考えてみると物覚えは良い方な気がする。外部に取っ掛かりが必要だけど、なんだかんだ大体覚えているのも事実で、じゃあ何で記憶力の悪さが気になるのかと考えると、今まで関わった人のほとんど、その人たちは記憶していることを忘れていて、その人たちが忘れていることを記憶していることが多々あるからかもしれない。
自分自身に関しての8割くらい結局なにも悩んでいないせいで、じゃあ○、これは□、あれは△とかの結論を出せない。
読むのも書くのも見るのもその瞬間にしかないので、こんな何を言いたいか分からない文章も、書いている間は意味や別の問題がしゅるっと入り込んできて「分かる」感じがする。